伝説のバイブル『ハイパワー・マーケティング』に学ぶ10のマーケティング原則

伝説のバイブルとして多くのマーケターに愛読されているジェイ・エイブラハムの『ハイパワー・マーケティング』は、現在絶版となり高値で取引されています。

かなり古い本ですが、その中には現代のマーケティングに通じる普遍的な原則がぎっしり詰まっています。本記事では、『ハイパワー・マーケティング』のエッセンスを10のポイントに沿って解説します。

この本で詳細されているノウハウは、高度なテクニックというよりは、人の心理に基づいた本質的なものばかりで、マーケティングに関わっている人はもちろん、そうでない方のビジネスにも重宝すると思います。

1. ドリルを売るな穴を売れ

顧客が本当に求めているのは「製品そのもの」ではなく、それを通じて得られる「結果」です。例えば、ドリルを買う人は穴を開けることが目的であり、さらにはその穴を利用して何かを固定するのが真の目的かもしれません。顧客のニーズやゴールを理解し、それに応じた提案をすることが重要です。ちなみにこの格言は「ドリルを売るなら穴を売れ」という1冊の本にもなっていますね(別の日本人作者によって)。

2. ビジネス拡大の3つの要素

ビジネスを成長させる要素は、以下の3つに集約されます。

  1. 顧客数を増やす
  2. 顧客単価を上げる
  3. 購入頻度を高める

これらを意識的に改善することで、ビジネスを効率的かつ着実に拡大できます。利益が伸び悩んでいるときには、これら3つの要素のどれを伸ばせば良いのか/伸ばしやすそうなのかを考えてみると良いかもしれないですね。

3. USPを明確にし徹底して伝える

USP(ユニーク・セリング・プロポジション)とは、競合他社にはない「独自の強み」です。この強みを明確にして顧客に伝えることで、市場での優位性を築くことができます。USPは、広告やセールスレターだけでなく、営業や接客など、顧客とのあらゆる接点に一貫して反映させる必要があります。

4. クライアントのリスクを肩代わりせよ

顧客が購入を躊躇する理由の多くは、「失敗への不安」です。このリスクを軽減する方法として「返金保証」や「無料体験」などがあります。例えば、「60日間の無料体験」「満足できなければ全額返金」などのオファーを提示することで、購入のハードルを下げることができます。

「そんな約束をしたら商売にならないではないか」という不安もあるかもしれませんが、実際に返金を求めてくる顧客は少数なので、全体として利益につながる可能性が高いです。

5. ターゲット顧客を絞る

“魚のいるところで釣りをせよ”と言われるように、「全ての人に売る」のではなく、「質の高い見込み顧客」に絞ることが効果的です。例えば、住宅ローンの顧客をターゲットにする場合、具体的な資金計画や節約方法を記した小冊子を提供すると、真剣に検討している層にアプローチできます。

6. 過去の顧客は戻ってくる

過去に取引があった顧客へのアプローチは、新規顧客の獲得よりも効果的です。不活発な顧客に対して電話や手紙で再接触を図るだけで、20%以上が再び取引を開始すると言われています。

7. ダイレクトメールは最強のセールスマン

ダイレクトメールは24時間働く営業マンのようなものです。適切なヘッドラインと明確なメリットを提示することで、受け取った顧客の注意を引き、行動を促します。100通中95通が開封されなくても、残りの5通から結果を得られれば成功です。

8. セールスレターのルール

セールスレターとは、伝統的なマーケティングではダイレクトメールを一般的には指しますが、現代だとWeb広告のLP(ランディング・ページ)や、Eメールなどのデジタル媒体でも同じことが言えるでしょう。効果的なセールスレターには以下の要素が必要です。

  • 強力なヘッドライン:読者の興味を引く。
  • 明確なメリット:商品やサービスがもたらす価値を伝える。
  • 具体的な証拠:口コミや実績を提示して信頼感を与える。
  • 行動の促し:注文や問い合わせにつながる明確な指示を添える。

9. 全てをテストせよ

マーケティング活動は常にテストを繰り返すべきです。価格設定、広告文、写真、テレマーケティングのスクリプトなど、全てを検証し、最も効果的なアプローチを見つけることが成功への鍵となります。

10. ビジネスの極意は「卓越論」

卓越論とは、顧客のニーズを自分の利益よりも優先させる考え方です。顧客の真のニーズを深く理解し、それを満たすための最善の方法を提供することで、ビジネスは自然と成功に導かれます。また、この姿勢は顧客との長期的な信頼関係を築く基盤となります。


『ハイパワー・マーケティング』は、時代を超えて活用できるマーケティングの本質を教えてくれる一冊です。これらの原則を理解し実践することで、競争の激しい市場で卓越した存在になることが可能です。マーケターにとって、この本の教えはまさに永遠のバイブルと言えるでしょう。